地球儀と砂漠と無力感
スパワールドに「世界の岩盤浴」が出来たので行った。
地球儀が回っていて、その周りでみんな寝てる。

地球儀を見ながら私も寝た。

国別じゃない衛星画像で出来た地球儀を眺めていた。

右から左へと流れていく。
海がある、台風がある、森がある。

こないだテロがあった北アフリカが現れる。

砂漠だ。

砂漠はなぜ産まれるんだろう。
過去に都市化した場所が砂漠になるんだろうか?
そんなことを考えていると、またぐるっと回ってきた。

砂漠地域は、中国奥地から北アフリカ西部まで、まるで何者かがこすったかのように、茶色く長く広がっている。

こりゃ、どういうことだ?
本当に、誰かがこすったみたいだ。
都市化なんてレベルじゃない。地球規模の話だ。

また、ぐるっと回ってくる。

オーストラリアも大半が砂漠だ。

北アメリカも、西半分は砂漠だ。

どういうわけだろう?

地球儀は西から東へと回ってゆく。
こういう風に回っていると、その上を覆う空気は、くるくると転がらなきゃならないだろうな。
地面とつながってない大気は、どうしても、置いてけぼりをくらう。
相対的に、空気は、東から西へと流れてゆくんだろうな。

(なんか昔ジェット気流が緯度範囲で西へ東へ流れてゆく図を見た気もするが、目の前の地球は一定速度でぐるぐる回っているのを見ていると、大気も一定速度で地球と逆方向に流れているように思えてくる。)

太平洋。海水が蒸発する。
日本や中国まで湿った空気が流れてくる。
中国奥地の高度の高い地域に湿った空気はぶつかり、雨となり平野をぬらす。
乾いた風が、タクラマカン砂漠を駆け抜ける、わずかに残った湿気は、アフガニスタンの高低差でふるい落とされる。
極端に乾いた風が、アラビア半島から北アフリカの大地の湿度を奪いながら駆け抜ける。

あー、そうかー。
そうやって、砂漠は産まれるんだな。

アメリカ大陸も、オーストラリアも、高い山までは緑だけど、そこから西は砂漠だ。
南アメリカは、アマゾンをぐるっと囲むように山がそびえている。
だからあの広大な湿地が産まれたんだ。
カリブ海は、細い谷間をしめった風が通りすぎる。だから海が荒れ、海賊船や幽霊船が跋扈する。


アフリカで砂漠緑化なんて事業もあるけど、
そんなの無理な話なんだな。
ヒマラヤ山脈を削ってしまわないと、北アフリカは緑化できない。
インドより南は、風が中央アフリカに当たる。
そのあたりから、砂漠はない。

「砂漠緑化に賭ける人々」なんて記事を読んだ時は「がんばれ」なんて思ってたけど、これを見ると、無力感しかない。

自然科学は冷徹だね。


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