●設計が古い

40年前の第一世代原発は、
万一の際、自動的に冷却される構造になっていない。
福島第一は、人力で切り替える方法が伝えられておらず、
暗闇でマニュアルを読みながら作業して、メルトした。
今作られている第三世代原発は、自動的に非常用に切り替えられる。

原発黎明期の古い原発は危険だ。


●制御系が古い

1970年にはコンピュータも大容量通信技術もない。
メーターと指差し点検とレバー操作である。
熟練作業員でないと操作できない。
熟練であるほど、経年被曝量が増える。
いざという時、長時間の操作を継続できない。
そして、熟練作業員は、どんどん定年退職している。

人力に頼る古い原発は危険だ。


●材料劣化が懸念される。

部品は交換されていると電力会社は言う。
それは、交換可能部品だけのことだ。
原子炉に直接埋め込まれた配管が交換可能だろうか?
原子炉本体に使われるコンクリートや金属部品は
多量の放射線で通常の何倍ものスピードで内部から劣化する。
いくら部品を交換しても、本体自体の交換はされていない。
本体の交換を廃炉と呼ぶ。

40年交換されない原子炉本体の材料劣化は危険である。


●発電量が少ない。

旧式の原発は30万kW程度しか発電しない。
最新の火力でも50万、最新原発は100万出す。
廃炉にしても、代替発電所はいくらでも用意できる。

少ない発電量でも、危険は同じ。
リスクばかりの古い原発は、無駄だ。



●脱原発が進まない。

古い原子炉を使い続けると、新電力が育たない。
40年という年限を明確に設定することで、新市場は確実に育つ。
廃炉スケジュールが明確であれば、新電力の販売スケジュールが明確になり、
新電力の開発スケジュールが明確になる。
明確なスケジュールには、投資マネーが集まり、確実な開発が進む。

40年廃炉を明確にしないのは、日本の技術開発力、投資効果を削ぐ愚策だ。


●廃炉技術が進まない。

40年廃炉を明言すると、いきなり10基近い原発が廃炉スケジュールに乗ってしまう。
目の前の巨額損失に目を奪われ、原子力ムラの反論に呑まれているが、
10基もの廃炉技術を開発、経験すれば、廃炉技術を世界に売れる。




どこから見ても、原発40年廃炉が、明るい日本の未来を生むのだ。
既得権益なんかに説得されてる場合ではない。







コメント

きゃおる
2012年6月16日9:29

日本の人口は50年後には半数になる、というのに、
30年経っても後片付けできないようなものを始末せずに遺していくなんて迷惑だ。
いま日本を暮らしやすく片付いた国にしておかなければ
孫の代にはゴミ屋敷になるか、世界のゴミ箱になるとおばちゃんは思うのよ。

たま
2012年6月17日8:55

ゴミ屋敷の精神。セルフネグレクト。
日本国の指導者たちがそんな状況にあるような気がする。
なんでも棚上げにするのは、大きな理想に挫折し続けるから。
でも、大事なのは、目の前のゴミを一つづつ捨てる事。

とはいえ、核のゴミをどこかの自治体に受け入れてもらうなんて仕事はーー
とても大変だねぇ。
役人に蟻のように地道に頑張ってもらうしかないねー。

とりあえず、フクシマの記憶が風化するまで30年ぐらいは、受け入れる自治体なんてないんじゃないの?
政治家の仕事じゃなくて、役人の仕事だね。
地道に、地方をいびって、説得して、金をチラつかせて、にじり寄り、押し倒さないと核のゴミなんて誰も受け入れないのは、当たり前だよ。
嫌だ嫌だと言っても、作っちまったものは、ちゃんと面倒見ないとね。
電源三法とか、核交付金みたいな角栄式法律作らないと誰も受け入れない。

もしくは、大金で、他国に引き取ってもらうかだね。
人口半数になると、それも無理だろうね。

そんなものの上に、エアコンは成り立っているんだよ。
全自動でね。

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