ゴミ屋敷の住人の一生を描くことで
戦後日本史を総覧する小説。
生活感とスピード感ですっと読めるのは、
文章がうまいということだろう。
しかし、今50代の私以上の年齢でないと、何も感じないだろう。
橋本治は1948年生まれ。
団塊の世代そのものだ。
まるで団塊の世代の履歴書と遺言を読まされたような気分。
切れ味は流石に鋭いのだが、鋭すぎて撲殺力が弱い。
日本刀には、鋭さと共に重さが必要なのだ。
ズバーっと袈裟懸けに斬られて涙したが、
で?と問うと、身体の中に何の種も撒かれていない。
タイトルにもなる第三章「巡礼」が余りに弱すぎるのではないか?
全体のバランスからは、この程度のスピード感でないとバランスが取れないのは確かだが。
私も団塊の尻尾であり、団塊なくしては何もできない世代なので、感銘はする。
しかし、15年ほど遅く生まれただけで、この感想であれば、
若い世代へは、何も残せないだろう。
世代を越えられない。
それが、一人生きる人の限界だと思う。
本人もそう自覚したラストなのかもしれない。
戦後日本史を総覧する小説。
生活感とスピード感ですっと読めるのは、
文章がうまいということだろう。
しかし、今50代の私以上の年齢でないと、何も感じないだろう。
橋本治は1948年生まれ。
団塊の世代そのものだ。
まるで団塊の世代の履歴書と遺言を読まされたような気分。
切れ味は流石に鋭いのだが、鋭すぎて撲殺力が弱い。
日本刀には、鋭さと共に重さが必要なのだ。
ズバーっと袈裟懸けに斬られて涙したが、
で?と問うと、身体の中に何の種も撒かれていない。
タイトルにもなる第三章「巡礼」が余りに弱すぎるのではないか?
全体のバランスからは、この程度のスピード感でないとバランスが取れないのは確かだが。
私も団塊の尻尾であり、団塊なくしては何もできない世代なので、感銘はする。
しかし、15年ほど遅く生まれただけで、この感想であれば、
若い世代へは、何も残せないだろう。
世代を越えられない。
それが、一人生きる人の限界だと思う。
本人もそう自覚したラストなのかもしれない。
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