橋下の扱い方

2012年1月30日 日常
橋下の扱い方
成長戦略・・・。

不連続性への挑戦というのは、やらなきゃならん事ではある。

ただ、こういう威勢のいい人の陥る罠は、いったとおりにならなかった時にどうなるかだ。
たぶん、彼が言っている、ほとんどのことは実現可能だし、やらにゃならんとみんなどこかで思っていても、ついついやってないことだから、やるという言い出しっぺが出てきたら、出来てしまうと思う。

教育はなんとかせにゃならん。
赤字もなんとかせにゃらなん。
二重行政もそうだろう。

ただ、成長戦略というのは、どうだろう。

「デフレの正体」方式で言えば、成長とは団塊の山が通り過ぎていった幻のようなものだ。
そこに巨大な消費の山があり、年齢と共に成長分野が変わっていった。
それだけのことだ。
一人の人間が毎日毎日精一杯働いて、毎年売り上げが増えてゆくなんて、妄想でしかない。精一杯の分だけ儲かる。精一杯は精一杯なんだから、精一杯以上に儲かる方がおかしい。
自分の分相応だけ儲かればそれで良い。それが道理というものだ。

少子化は1973年から始まっている。
平均寿命が伸びたから気付かなかっただけだ。
2005年から実質的な日本人口が減少局面に入っている。
真剣に成長戦略を描くなら少子化対策に本腰を入れ、20年後を待たねばならない。
そして、少子化対策を本気でするなら「なにがなんでも成長」という社会を変えねばならない。

それをほったらかしにして、「成長」を求めるなら、
成長を世界に求めるしかないが、
世界的な人口増加地域は日米欧にはない。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Population_growth_rate_world_2005-2010_UN.PNG

橋下氏がどのような成長戦略を描いているのか、読んではいないが、
中国からの観光誘致などを目指しても、たいした期待はできないだろう。
そもそも「成長」という言葉自体に私は疑問を持っている。

アフリカにしか成長がない時代、アジアの都市、大阪の成長を確約するのは、かなり難しいのではないのか?
中国ですら人口増加していない。一人っ子政策で減少局面がもうすぐだ。

需要がないのに成長を求めるとき、無理が生じる。
無理を通せば道理が引っ込んでしまわないのか?

道理を引っ込めてしまうと、侵略が簡単だ。
「成長戦略」に戦争の足音を聞く。
しかし、成長を望んでいるのは他ならぬ国民である。


ほったらかしの事をやり遂げるまでは、橋下で良いだろう。
それ以上をやり始めたら、引きずり下ろさなければならない。

国民は決して、熱狂してはいけない。
成長なんて甘言に惑わされてはいけない。



東京地方で、橋下人気が過熱しているのが不気味だ。

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