内部被曝の理解

2011年10月25日 日常
放射性物質の問題点は遺伝子損傷。

ただ、メカニズムをきちんとみると、なかなか発症しないことがわかる。

まず、放射線から飛び出るのは電子一粒。
それが何らかの原子に当たる。
人間の6割が水だっけ。
水は放射性物質の遮蔽材に使える物質。当たっても問題ない。
ほかにも脂肪や筋肉組織などたくさん物質があって、それにぶつかれば、終わり。何も起きない。

問題は、遺伝子にぶつかった時。
だけど、遺伝子は二重螺旋構造をしていて、一箇所が壊れても、二重の情報があるから修復出来る。
だから、遺伝子にぶつかってもガンは発症しない。
ただ、弱点がある。
細胞分裂の際にDNAは二重螺旋構造を解き、一重になる。
その瞬間が危ない。
だから、妊娠中や赤ん坊など細胞分裂が活発な人は注意が必要。

ただし、一重の時に放射線を浴びて遺伝子が壊れるといっても、身体に無数にある細胞のうちの一つだけの話。
細胞一つが壊れても、たいしたことはない。指一本欠けても生きてゆける。

しかも、一個の細胞に遺伝子は一個だけど、放射線は遺伝子一個をまるまる破壊する力はない。
遺伝子の中に、何億個も連なっている情報列の一個を破壊するだけ。
例えるなら、百科事典全巻の中の一文字が誤植になるようなもの。
その程度の欠損では、細胞のどこが変化したかなんて、全く気づかないし、問題も起こらない。
問題は、その無数に並ぶ遺伝子情報のp53という部分。ここはがん抑制物質を作る情報が書かれているので、これが壊れるとその細胞がガン化しやすくなる。
しやすくなるのであって、するではない。
ガンのメカニズムは不明なところも多い。抑制物質が作られなくなっても、ガンになるきっかけが起きなければガンにならない。

体全体の無数の細胞の中の、分裂中の細胞の、小さな遺伝子の、無数の情報の、p53に当たると、その細胞がガン化しやすくなる。その細胞が順調に成長してガンになろうとする。良性ではなく悪性のガンになり、新陳代謝を待たずに増殖を始めた場合に、めでたく癌発症ということになる。

ということで、ガン発症までには幾多の困難を乗り越えないといけない。
発症率は低いと言える。

もちろん線量が高いほど確率は増える。
まばらにすれば確率は減る。

除染、除染と言っているが、汚染物を集めれば集めるほど線量は高くなる。
高い線量のものを誰が受け入れるものか。
IAEA曰く「除染という社会実験には興味がある」
この表現で伝わらなかったと確信したのか、翌日には「意味がない」に変更されていた。

今日も水蒸気は上がり、ジェットストリームが全世界に放射能を運ぶ。
人の世が住みにくければ易きところに引き越したくなる。
人の世が住みにくいからと行く先は人でなしの世でしかあるまい。
人でなしの世は、猶、住みにくかろう。

地球から逃げ出せば、宇宙線という名の放射線が太陽から燦々と降り注ぐ。

やはり、この地でなんとかやりくりするしか、選択肢はないのである。

出たものは仕方ない。
「自然界に元々存在する放射線」の量が増えただけだ。
1945年以降、徐々に徐々に増え続ける「自然界に元々存在する放射線」。
こいつの量を、もうこれ以上増やさない。
その決意が大事だ。

その決意が、グラグラと節電攻勢に脅かされているのを感じる。

喉元過ぎれば、クーラー付けるのであろう。



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