いい話:アメリカのキャスター
2011年3月16日 日常JMM [Japan Mail Media]
No.627 Saturday Edition
http://ryumurakami.jmm.co.jp/
■ 『from 911/USAレポート』第503回
「東日本大震災を見つめるアメリカ(その3)」
■ 冷泉彰彦:作家(米国ニュージャージー州在住)
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テレビ局のエース級のキャスターが日本に入り、現地からの報道を開始したために報道の視点がグッと近くなり、「人ごとではないが外国の惨事」というトーンから「現在進行形の<私たちの悲劇>」というニュアンスに変わっています。
(中略)
それはNBCの『ナイトリー・ニュース』という夕方のニュースでしたが、キャスターのブライアン・ウィリアムスが「これだけの被害に見舞われても日本人が冷静だというのは驚き(サプライズ)ですよね」と呼びかけると、カリーは「私は日本で育ったので驚きません。でも、今回は、インタビューすると多くの人が微笑みながら応対してくれながら、目には涙を浮かべているんです。これは私には初めての経験です」
と述べていました。その後のウィリアムスの表情は崩れそうでした。
(中略)
CNNは人気キャスターのアンダーソン・クーパー、(中略)が宮城県から福島県を精力的に取材しています。クーパーも「大地震、大津波、原発事故と三重の大災害に見舞われながら、これだけ礼節が保たれ平静だというのは驚嘆するしかないです」と述べ、特に「非常用給水に長蛇の列を作っていた人達が途中で水が無くなってしまって、今回はダメだとなった時にももらえなかった人が誰も叫んだり暴れたりしなかった」シーンは衝撃だったと言っていました。
(中略)
それは原発問題に関する議論です。一言で言えば「これだけ用意周到でテクノロジーの進んだ日本でも問題が起きるのだから」という理屈で、「アメリカの原発も総見直しが必要」というエモーションがじわじわと増大しているのです。
(中略)
NBCのブライアン・ウィリアムスによれば日本は「ハイパー・プリペアード・カントリー」つまり「超用意周到な国」であるという表現を使い、
日本、すげーーー。
No.627 Saturday Edition
http://ryumurakami.jmm.co.jp/
■ 『from 911/USAレポート』第503回
「東日本大震災を見つめるアメリカ(その3)」
■ 冷泉彰彦:作家(米国ニュージャージー州在住)
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テレビ局のエース級のキャスターが日本に入り、現地からの報道を開始したために報道の視点がグッと近くなり、「人ごとではないが外国の惨事」というトーンから「現在進行形の<私たちの悲劇>」というニュアンスに変わっています。
(中略)
それはNBCの『ナイトリー・ニュース』という夕方のニュースでしたが、キャスターのブライアン・ウィリアムスが「これだけの被害に見舞われても日本人が冷静だというのは驚き(サプライズ)ですよね」と呼びかけると、カリーは「私は日本で育ったので驚きません。でも、今回は、インタビューすると多くの人が微笑みながら応対してくれながら、目には涙を浮かべているんです。これは私には初めての経験です」
と述べていました。その後のウィリアムスの表情は崩れそうでした。
(中略)
CNNは人気キャスターのアンダーソン・クーパー、(中略)が宮城県から福島県を精力的に取材しています。クーパーも「大地震、大津波、原発事故と三重の大災害に見舞われながら、これだけ礼節が保たれ平静だというのは驚嘆するしかないです」と述べ、特に「非常用給水に長蛇の列を作っていた人達が途中で水が無くなってしまって、今回はダメだとなった時にももらえなかった人が誰も叫んだり暴れたりしなかった」シーンは衝撃だったと言っていました。
(中略)
それは原発問題に関する議論です。一言で言えば「これだけ用意周到でテクノロジーの進んだ日本でも問題が起きるのだから」という理屈で、「アメリカの原発も総見直しが必要」というエモーションがじわじわと増大しているのです。
(中略)
NBCのブライアン・ウィリアムスによれば日本は「ハイパー・プリペアード・カントリー」つまり「超用意周到な国」であるという表現を使い、
日本、すげーーー。
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