「逆転裁判」巧舟作品。
巧舟も「逆転裁判」から10年。40歳である。(ホントは9年で39歳)
30歳で作った世界と40歳で書きたい世界はやはり異なる。
みょうに気になる小品である。

主人公がいきなり死ぬところからゲームは始まる。
箱絵の状態である。
ゴーストとなり、その場にある「物」にトリツキ、
制限範囲内で移動し、トリツイた物を少しだけ動かす事で
登場人物達の命を助けるというストイックな設定である。

もちろん巧舟なので逆転裁判的な魅力的な登場人物達が
次々とでてきてキテレツな行動を繰り広げてくれる。
いつもの楽しさである。

物語は、夜に死んで、次の日の朝までの話という小品である。
しかし、そこには、そこはかとなく漂うにおいがある。
元気なだけの30代には醸し出せない40代の魅力がある。
結構気に入った。

そりゃないで!とか、そうくるか!とかのオンパレードは
巧舟ならではである。

こういう「きちんと終わるちょっとした作品」というのが気持ちいい。
ドラゴンクエストなんかは、とにかく大作で、RPGから合成から蒐集から、
何でもかんでも詰め込んだあげく「誰もが満足なんだろうけど誰にも愛されない製品」に成り下がっている。

「逆転裁判」の名前を捨てて作った作品。すてきだ。
これからのゲームはパッケージに作品名だけでなく作者名も書くべきじゃないのか?
作家買いをしやすい環境づくりは、ゲーム製作に必要なことだと思う。

最後までプレイして箱をもう一度見ると
「ゴーストトリック」の「ツ」だけが赤かった。
タイトルから、ゴースト取り憑くというシャレだった事に、
後で気付く鈍感野郎がここに居た事を告白しておく。

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