いとうせいこうが「ベランダー」の心得として、「剪定しない」と書いていた。
剪定をすると盆栽である。
ガーデナーになれないベランダーは、ボンサーなど恐れ多いのだ。
それは、解った。
自然のままに育てたい気持ちは私も共有できる。


しかし、植木は育つ。


鉢は、汲々とし、葉が黄変する。
鉢替えしてやればいいのだが
大きな鉢を置くスペースはどこにもない。
狭い窓際に、3号鉢ばかり30鉢ぐらいが並ぶ。
私はベランダーですらない。言ってみればウインダーだ。
せめてベランダがあれば、できれば、庭付きの家であれば。
我が家の植木達も鉢から解放されて、庭でのびのびと生きられるのに…。


そんな事を日々感じつつ、この本を読んだ。
最初のページに、こんな言葉を見つけた。

「庭のサイズに合わせて剪定しなければなりません」

ああああ。
庭に、サイズがある。
鉢から解放されても庭も無限大ではない。
剪定から解放されるには、山を買わなければならない。
もの悲しくなった。

はっ!
うちの3号鉢のニームは日本では越冬できないインド産だ。
こいつをのびのび育てるには、インドの山を買わなければいけない!

ということで
「のびのび育てる」と「植木」の間には、深くて暗い河がある事が判明。
剪定の技術を習得するのが正しい生き方だと判明しました。
やれやれ。

コメント

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2010年5月3日2:38

 うちは借家の庭です。花より団子で、実がなったり香りが良かったりする植物が多いです。

 刈り取った葉や枝は、ハーブとして洗濯やお風呂に利用したり、堆肥化したり、花壇のふちどり(人の踏み込み防止柵)にしたり、いろいろ利用しています。

「剪定する」ではなくて、「収穫する」と思って、ついでに残った形も見目良くなるようにと、工夫して刈り込めば、楽しいのでは?

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