電気自動車の時代になったら、誰でも自動車を作れるようになり、新規参入が増え、パナソニックやらSONY製の自動車も発売される。なんてことをよく聞きますが、どうやらそんな事は無さそうだな、と思う。

日経から出ているAutomobil Technologyなんて2400円もする雑誌をふざけて買った。

確かに、「走る」に関しては電気自動車は内燃機関より優れている。
構造も簡単だ。何より爆発の危険性がない。
しかし車の基本は「走る•曲がる•止まる」の3つのバランスだ。
そのうち一つの構造が変わっても残り二つに関する技術的優位性は変わらない。自動車メーカーに追いつくには100年かかる。
そういう事がよくわかった。

例えばEPC。横滑り防止装置。
後輪がカーブで振られた時に、外側の前輪だけにブレーキを利かせ、姿勢を制御する。
これの搭載が欧米で義務化されたそうだ。
事故が格段に減ったのだ。
実績がものをいう世界。
日本車は高級車のみ搭載。
軽自動車でも搭載できる格安小型モジュールの開発が一番ホットな話題。

これの搭載はブレーキにコンピュータを載せるって事だ。

すると、いろんなオプションが可能になる。
一番わかりやすいのは坂道発進。
バックギアでないのに後ろにずりずり下がり出したら自動的にブレーキをかける。
カンタンなプログラムだ。そしてとっても便利で安全。

クルマにコンピュータが搭載されるようになって、すでにエンジン造りは過去の技術となってしまっている。
エンジンはあくまでも素直にフラットな特性のエンジンが求められるようになった。
味や乗り心地や性能はコンピュータで設定するからだ。
そんな発想がすでに当たり前になり、スイッチを切り替えれば、ラグジュアリーカーからスポーツカーに変身するなんて機能も普通になった。
サスペンションまでコンピュータコントロールだ。

そして「走る曲がる止まる」に加えて、乗り心地や所有欲をくすぐる演出、すでに新規参入者がやるべき領域で世界中の自動車メーカーがしのぎを削っている。

電気自動車になっても、クルマメーカー優位は、まず崩れないだろう。



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