ハーフマラソンに参加。
これまで最長は10kmなのでいきなり倍です。
しかも9月10月は全然走れてなくて、2週間ぐらい走っていないなか3日ほどの調整だけで参加です。
こりゃだめだ。
目標は、折り返すこと。
その後の未知の領域は、オプションです。

枚方の河川敷公園はとめどなく広い芝生で、いい感じです。
夏は日陰がなくて暑いだろうなぁ。

到着した午前9時、花火が上がってフルマラソンがスタートしました。
あの人たちは十三まで往復。いいなぁ〜。すごいなぁ〜。
スタートは10時。
会場見回って、着替えてトイレ行って・・。
スタートに給水がないのでちょっと痛かった。
前回スポドリ飲み放題だったので、持ってこなかった・・。

3000人のスタートは圧巻です。
今回は全然自信がないので一番後ろからスタートしました。
でも、さすがに遅いので梅田の地下街のような混雑をゆっくりと前へ前へと進めます。

追い越していくと、いろんな人が…。
まずはメイドさん。
コスプレ参加ですか…。暑そうだなぁ。大丈夫なのかなぁ。
次に乳母車。
ランニングじいさんが競技用みたいな三輪乳母車に孫を乗せ、それをがんがん押しながらのチャレンジです。
このじいさんはきっとフルでもらくらくなんでしょうねぇ。
今回は孫のためにハーフで押さえておいたとか、そんな感じ。
すごいなぁ。
最後に、90を超すかというじいさん。
へんな走り方ですが確実に一歩ずつ歩を進めていきます。
ランニングから出た肩に汗が輝いています。
汗をかく90歳、見たことありません。尊敬してしまいます。

iPodを「ハーフマラソン」に設定すると、なぜだかマイルで報告をはじめました。
「1マイル到達です」むむ。何キロなんだろう????
混乱のなか、折り返しが近づきます。
フルの先頭が「100m走か?」と思うようなスピードで向かいから駆け抜けてゆきます。
私は三輪乳母車じいさんと抜きつ抜かれつです。

前から来る人たちにハーフが増えてきます。
iPodは依然○マイルです。と言っているので後どれぐらいで折り返しなのかわかりませんが、ハーフの折り返しの人のスピードを見ていると、自分とどれぐらい違うかで、なんとなく折り返し地点がわかるのは、オモシロイですね。
前から来る人が自分と同じスピードになって、折り返しです。

さて、ここから未知の領域です。
そろそろ、歩いている人も増えてきました。
ふふふん、わたしゃまだ行けるもんね。
でも、そろそろ、疲れてきました。
「どこまで歩かずに走れるか?」が新しい目標に変わりました。

折り返しの手前、10km地点あたりに給水所があったので、
そこまではとにかくがんばろう。と思いました。
ハーフマラソンの折り返しは何キロで10km地点との差は何キロだか計算ができないまま走り続け、テントが見えてきました。「よし、あそこまでだ」とがんばると、そこは、ただの監視員休憩所でした。

ああ、と思うと、突然、来ました。
手先がじんじんとしびれだし、どうにもこうにも進みません。
歩いているのか走っているのかわからないようなスピードです。
さっき芝生に倒れ込んで点滴を受けていたランナーのことが頭をよぎります。
もう少し先に、今度は確実に給水所のテントが見えました。
ランナーがたかっているのも見えるので確実です。

なんとかそこまでたどり着き、水を数杯。
1/4のオレンジをむさぼるように十数個。
あめ玉をがりり。
一息つけたので、走り出す前に、あめ玉を3個ほどポケットに入れました。

なんとか走り出して、
少し行ったら、やっぱりダメです。
身体の調子を整えたくて、止まりました。
鼠頸部がつってしまって、これをなんとかしたいと立ち止まりました。
ストレッチ。マッサージ。
メイドが抜いてゆきました。
ストレッチ。マッサージ。
なんとか走れそうな気分になってきました。

走り出すと、また、たくさんの人を抜いてゆきます。
ああ、マラソンは人生だ。と感じました。
最後まで走り続けることはない。
どっかで挫折しても、休憩しても、また走り出せばいいんだ。
どうせ僕らのマラソンは順位なんて関係ない。
ただ、ゴールするときに悔いがなければそれでいいんだ。

しばらく走ると、また、どうしようもなくなりました。
あめ玉をいっこ口に入れます。
するとどうでしょう。また走れるようになります。
人間の身体なんて、簡単なものですね。
エネルギーがないと走れないんです。

ま、それは、体脂肪を呼吸でエネルギーに変換し切れていないという自分自身の問題でもあるんですがね。

あめ玉3個が尽きようするときに、最後の補給所が見えてきました。
ここであめ玉をまた3個もらえば、ゴールできる。

ところが、あったのは、オレンジとバナナ。
あめ玉は見あたりません。
むさぼるようにバナナを食らいます。
なんだか浅ましい人間になったようです。
給水所前までは、「おばちゃんありがとう」と感謝の念でいっぱいだったのに、
感謝の言葉を発する気力もなく、むさぼり食い続ける私に、給水所のおばちゃんは、ちょっと引き気味です。

その後、案の定、ゴールまでにバナナは消化できず、
あめ玉を渇望し、へろへろと歩いていると、
スタートで見たあの90のじいさんが、光っていた肩の汗も乾ききり、続く汗ももう出ないのに、変わらぬリズムで、私を抜き去っていきました。
人生の先輩には学ぶべきとこだらけです。

ゴール手前300m「あとちょっとだがんばれー」と声援が聞こえます。
私は、もう、ずっと歩いています。
がんばれと言われても、もう、何も出ません。
「声をかけるなら、アメをくれ」と家なき子のようなセリフが頭を駆けめぐります。

ゴールは2時間58分13秒。約3200人中2217位でした。

倒れ込んだ芝生が気持ちよかったのと、見上げた青空が印象的でした。

  

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